会社の基幹システムにあるマスタと累積データ これらと連携してつくるACCESSシステムって?
基幹システムのデータとの連携の仕方は?
各部署の担当者がそれぞれエクセルで管理していた社員情報と車両リストをACCESSで一元化することに成功しました
しかしこの会社には基幹業務システムがありました
そのシステムには当然 社員マスタ 車両マスタがあります
ならば それと連携して もっと効率的に改善していきましょう
基幹業務システムとACCESSとの連携
基幹システムには各種マスタ類と日々入力される売上データがあります
システムの機能にそのデータをCSVで抽出できるボタンがありました
なにかできそう・・・そんな気がするももいでした
EXCEL情報管理からACCESSデータベースへ 共有一元化の足跡まとめ
ちっちゃい会社の業務効率化のために ACCESSでシステムをつくっていくももいです
- 社名 :マニア建機リース(仮名)
- 業種 :建機のリース会社
(工事用建機とオペレータを工事現場へ提供) - 従業員 :事務所20名 オペレータ30名
- 保有車両:40台 ショベルカーやフォークリフト他
ももいは総務として、電球の球替えと備品の発注のかたわら、会社の基本情報のデータ管理について調べました。
EXCELからACCESSへ 業務改善の記録をまとめます
『社員名簿』は総務部が入社、退社時に追加、削除。内容の変更があれば、修正変更などを行います。それを共有ファイルサーバーに保存し管理しています。
『車両リスト』は整備部が新車納入や廃車の情報により、追加、削除、修正などを行います。同様に共有ファイルサーバーに保存し管理しています。
ともに EXCELです。
ファイルサーバーに保存されている『社員名簿』や『車両リスト』のEXCELファイルを 各自自分のパソコンのローカルにコピーし、それをもとに自分の業務に必要な項目を追加して使っています。
当然、新入社員や退職社員、新車、廃車が発生した最新のデータはその自分のデータには反映されず、ときどき総務作成の社員名簿、整備作成の車両リストのファイルをのぞきにいって、自分のデータに追加、削除など行わなければならず、ともすれば、各自がばらばらで自分が必要な項目以外は古い内容もまま ということがざらです。
各部署が独自であつめた情報(項目)をぜんぶあつめました。それを、ACCESSのテーブルにしました。
そのテーブルから登録・修正画面を作りました。各担当者が登録しやすいように、『部署マスタ』『車種マスタ』を作り プルダウン機能もつけました。
各部署で必要な項目、不要な項目を整理して、その部署のためのフォームをカスタマイズしました。
いままでばらばらにいろんなところに保存されていた『社員名簿』『車両リスト』がACCESSで データは『社員マスタ』『車両マスタ』となり、ひとつのデータを各部署で共有一元化。業務効率がアップしました。
うっすら気づいんたんやけど
この会社 基幹業務システムって導入されてますよね
そやで
うちには受注・配車から請求・支払まで一貫した業務管理システムが
あんで~
あちゃ~
そこにはもちろん 社員マスタや車両マスタもすでにありますねんね。
もちのろんや
なら 方向転換や その基幹システムには エクスポート機能ありますね
あんまよう知らんわ
ま、調べてみてみて!
基幹システムとACCESSの『社員マスタ』の項目を洗い出した
このように基幹システムにある社員マスタは とても簡易なものです
受注配車業務と請求や支払または給与のための勤怠につながるシステムでありマスタは最小限の内容でつくられていました
そのためにマニア建機では 別途 EXCELで各自必要な情報を作っていました
これまでももいは 各自が各々PCのローカルに持っていたEXCELのデータをACCESSで一元化し共有化しました
しかしその後 「会社には基幹システムがあるんだよ」 と聞いたももいは
「ここにもあったんか」とその基幹システムとACCESSとの連携により効率化を図るべく さらに奮闘したのでした
基幹システムの『社員マスタ』をCSVで抽出し「社員テーブル」を作ります
システムから社員マスタをCSVで抽出
システムにはマスタデータをCSV形式のファイルにエクスポートする機能がありました。
抽出したデータの項目
- 社員CD
- 部署CD
- 氏名
- カナ
- 入社日
- 生年月日
- 退職日
抽出した社員マスタのCSVファイルから ACCESSテーブルをつくります
ACCESSを新規で開き 外部データの新しいデータソースのファイルからのテキストファイルをえらびます
参照から抽出したCSVファイルをえらび 現在のデータベースの新しいテーブルにソースデータをインポートするをえらび OKを押します
テキストインポートウィザードが開きます
文字化けしている場合は 設定を押します
コードページから Unicode(UTF-8)をえらびます
文字化けがなおりました 先頭行をフィールド名として使う にチェックをいれ 次へ
次のフィールドに主キーを設定する に 重複しない項目である社員CD をえらぶ
インポート先のテーブルに テーブルの任意の名前をいれ 完了を押します ここでは『SYS社員』としました
インポートが完了しました この処理を覚えさせたい場合はインポート操作の保存を押します
次回からこれまでの処理が自動的に行われます
社員のテーブル(SYS社員)ができました
システムから抽出したCSVからそのままの内容でテーブルができました
データ型が正しくセットされているか確認します データの内容から自動的に型を認識しますが
先頭のレコードの退職日が未登録の場合は 短いテキストとなっています 日付型に変更します
システムにある社員マスタからACCESSで「社員テーブル」ができたから
次は 先にACCESS化した『社員マスタ』とのリンクやね
システムの社員テーブルとACCESSの社員マスタとのリンク
社員マスタと社員テーブルでダブっている項目は社員マスタから削除
ACCESSでつくった社員マスタの項目から同じ内容のものは削除し
システムの社員マスタの項目をいかします
2つのデータをリンクさせるには【社員CD】がキーとなります
システムからのSYS社員(テーブル)にある項目
- 社員CD
- 部署CD
- 氏名
- 入社日
- 生年月日
- 退職日
これらがダブっていますので キーとなる【社員CD】以外の項目を削除します
両方の社員情報をACCESSでつないでひとつのデータに
システムからつくったACCESS 「SYSDATA.accdb」の「SYS社員」と
先につくったACCESS 「基本情報.accdb」の「M_社員」のテーブルをクエリでつなぎます
『基本情報.accdb』を起動し、外部データ⇒データベースから⇒ACCESS を選びます
基本情報.accdb』を起動し、外部データ⇒データベースから⇒ACCESS を選びます
ファイル 参照から SYSDATA.accdb を選びます
テーブルのリンクより 「SYS社員」を選び OK を押す
二つのテーブルができました 今度はクエリデザインをひらきます
テーブルの表示から M_社員 と SYS社員 をクエリ画面に追加します
M_社員の社員CD と SYS社員の社員CD をドラッグして結びます
テーブル表示させると両方の情報が社員CDでつながってすべての項目が表示できた
まとめ
ACCESSで作った社員マスタ 車両マスタは
基幹業務システムとの連携でさらに一元共有化を実現できました
この連携によりさらにACCESSの力を発揮することができます 次の 建設業向けアプリ開発へ進みましょう
これで社内の社員情報は一元化できたな
基幹システムで基本的な社員の情報を追加して
補助的な内容はACCESSで更新していけばいいんです
車両マスタのほうも 同様の方法でOKです
ACCESSシステムを作って公開するにあたって
マニア建機リースの社員情報や車両情報などのデータがないと作ることはできません
しかし 実際のデータを使うことはできません
そこで そんなデータをランダムに作ってくれるツールがあります